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CARESEで過去に取り扱った時計を、
資料掲載しております
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SPECIAL ITEMS
MINERVA
CHRONOGRAPH
1930’s
ワンプッシュタイプとツープッシュタイプがあります。ケース径46mmは希少性が高く、なおかつ回転ベゼルを備えている物はめったに見る事ができないモデルです。艶を十分に残したブラックミラーダイアルは、ケース径と相まって非常に迫力を感じます。ダイアルの夜光塗料はアンタッチのラジウム。クラシカルな菊型リューズが付くミドルケースはアンポリッシュで、コインエッジタイプの赤いマーカーが付く回転ベゼルは、ゼロマーカーとして経過時間の確認に使用されます。ムーブメントは自社製のCal.9CH が搭載されております。
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SPECIAL ITEMS
UNIVERSAL
AERO COMPAX
1940’s
クロノグラフが得意のユニバーサル社において、様々なペットネームがありますが、“AERO COMPAXCOMPAX”名もその中の代表的なモデルの一つです。ダイアルに並ぶ4つのカウンターが、他に類をみないスタイルのクロノグラフで、スモセコ、30分と12時間の積算計に加え、12時位置にはメメントダイアルと呼ばれる「時間を記録するためだけ」時計機能とは連動しないカウンターが付きます。ケースに磨きが一切入っていない未使用に近いコンディションとなります。
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SPECIAL ITEMS
BREITLING
BABY CHRONOGRAPH
1930’s
1930年代~1940年代にごく一部のメーカーがこの様な角型のクロノグラフを作りました。「ROLEX」「UNIVERSAL」などでも稀に見かけます。本品はほとんど磨きが入っていないケースコンディションでラグのデザインに大きな特徴があり、一直線でカバーされております。ダイアルは赤やブルーのスケールがアクセントを加えております。ムーヴメントは「Valjoux 69」が搭載されています。
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SPECIAL ITEMS
VACHERON&CONSTANTIN
TRIPLE CALENDAR MOON PHASE
1950’s
星の形のインデックスはこのモデルに限らず通称「スターダイアル」と呼ばれ、各メーカーでごく稀に散見されます。18金イエローゴールドのケースは個性的なラグデザインで、さらにオリジナルのリューズの形も、通常の物とは一線を画する煌びやかなデザインです。スターダイアルとムーンフェイスの競演が秀逸です。
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SPECIAL ITEMS
ROLEX
GMT-MASTER 1st
1950’s/Ref.6542
所謂GMT-MASTERファーストモデルの18金無垢バージョンです。今やステンレスモデルでさえマイナスポイントの無い個体を探すのは至難の業ですが、こちらは更に希少性の高い金無垢仕様のガードレスモデルです。ステンレスモデルは赤と青のベイクライトベゼルが採用されましたが、金無垢モデルはバーガンディーカラーのベイクライトベゼルとなり、ダイアルは同じくバーガンディーカラーのダイアルと、黄褐色の二種類となります。こちらは前者のタイプとなります。インデックスはニップル(乳首)アワーマーカーが初めて採用され、金無垢のGMTマスターの証とも言える地位を築きました。針はステンレスモデルはメルセデス針となりますが、こちらの金無垢モデルはアルファ型が採用されました。ケース、ダイアルコンディションもさることながら、ヒビが入りやすいベイクライトベゼルに一切ヒビが入っていない点も奇跡と言って過言ではありません。
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SPECIAL ITEMS
ROLEX
MILGAUSS
1958/Ref.6541
ミルガウスファーストモデルです。こちらのモデルは回転ベゼルタイプとスムースベゼルタイプと2種類あります。ベゼル幅が広く、何といっても最大の特徴はレッドトップマーカーの「イナズマ型」の秒針です。ダイアルは四角模様のテクスチャー凹凸文字盤で、ブラックを背景に赤の”MILGAUSS”表記が印象的です。ムーヴメントは通常のCal.1065ではなく、磁気が入りにくい仕様に改良したミルガウス専用ムーヴ、”Cal.1065M”を搭載。磁気の侵入を防ぐ為、インナーケースを備えた二重構造です。また、ブレスレットは本体と年代が合致した1958年製の「ビッグロゴ」が付属しております。
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OMEGA
SPEEDMASTER 1st
1957/Ref.2915-2
言わずと知れたスピードマスターファーストモデルです。1957年にスタートしたこちらのモデルは、現在に至るまでマイナーチェンジを繰り返しながら作り続けられているOMEGA社を象徴するモデルです。短針は矢じり型のアローハンドを備え、ベゼルはファーストモデルのみステンレスにタキメーター表記が刻まれるディティールで、これ以降のベゼルはアルミ製焼き付け塗装となります。 通常裏蓋にはシーホースの刻印が入りますが、ファーストモデルは入りません。ブレスはFF6のオリジナルキャタピラブレスとなります。
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SPECIAL ITEMS
ROLEX
CHRONOGRAPH
1930’s/Ref.3529
非常に希少なアンポリッシュの角型クロノグラフです。ケースは文字盤の色味と合ったピンクゴールドとなり、磨きが入っていないためオリジナルのヘアーラインがはっきりと確認できます。文字盤の内周にはブルーレターでスネイルタキメーターが配され、ブルースチール製の針の青色にマッチしております。また、外周は鏡面状に仕上げされたローマ数字が放射状に配され、アールデコの時代背景が文字盤に凝縮されております。裏蓋に刻まれた王冠マークもこの時代ならではのユニークなデザインです。機械は世界最小クロノグラフムーヴメントの一つ、バルジュー69が搭載されております。
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SPECIAL ITEMS
PATEK PHILIPPE
RECTANGLE
1950’s/Ref.2442
このRef.2442はケース形状から「耳たぶ」や「バナナ」などの愛称で愛好家の間では呼ばれています。こちらはパテック・フィリップのレクタングルモデルの中では、非常に評価の高いモデルです。他に類を見ない独創的なラグのシェイプは、手首に乗せた時のサイドビューも美しく非常に優雅。アンポリッシュの奇跡的なコンディションでムーブメントは角型ムーブといて名高いCal.9-90を搭載しています。
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GRUEN
DOCTOR’S “JUMPING HOUR”
1930’s
ドクターズウォッチの中でも稀少性の高いジャンピングアワーです。金張り、シルバー、金無垢などいくつかのバリエーションがあるGRUENのドクターズウォッチにおいて、ステンレスケースは極めて珍しく、ジャンピングアワー仕様、しかもブラックダイアルという、珍しいスペックが詰まった時計です。12時位置の小窓で時(Hour)をデジタル表示したジャンピングアワーの下に、ピンクがかった粒状の塗料で分(Minutes)表示と秒(Second)を表示したブラックダイアルは、四隅の隙間を埋めるように、ホワイトで幾何学的なプリントした手の込んだつくりです。ケースはスリーステップのアールデコデザインで、幾何学調のダイアルとバランスのとれた素晴らしいデザインです。自社製cal.877はROLEXのプリンスにも供給されたGRUENを代表する名機です。
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IWC
MARK IX
1938/Ref.436
市場では殆ど見る事のないIWCの最初期軍用モデル“MARK IX”のご紹介です。 IWCの軍用モデルと言えば、“MARK X”と“MARK XI”が有名で、当店でも定期的な入荷はございますが、こちらのMARK IXは過去に数本しか入荷した事のない大変希少性の高いモデルとなります。
ケース径は37mmで当時の時計としてはかなりの大きさがあることからもこの時計がいかに特別な用途で作られたかが想像できます。MARK IXはストレートラグも存在しますが、本商品はミドルケースからラグにかけて綺麗な曲線を描くカラトラバシェイプのタイプです。
ダイアルは艶が十分に残ったブラックミラーダイアルで、視認性の高い夜光アラビア数字と、短針のデザインが特徴的な夜光ハンドとの組み合わせです。リューズはグローブをはめても操作しやすいようにかなり大きめなものが使用されております。軍用時計らしく、インナーカバーで保護されたムーブメントはこの年代のIWCを代表するCal.83が搭載されております。
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SPECIAL ITEMS
PATEK PHILIPPE
CALATRAVA
1944/Ref.96
ステンレススチールにブレゲ数字を配したパテックの中でもあまりにも有名なリファレンス96です。一般的な植字の砲弾型インデックスはもとより、このブレゲ数字のモデルは愛好家なら誰しも憧れるモデルの一つと言えます。フラットなベゼル幅も広く高さもあり、ケースサイドからラグに向けての流れるような曲線美は非常に美麗です。文字盤外周はクラシカルなレールトラックを配し、スモールセコンド表記も非常に凝ってます。植字の立体的なブレゲ数字、先端がシャープなリーフハンド、象嵌の隆起が美しい“&Co”表記、この時代特有のFBケースの質感など、挙げたらきりがないほど魅力的な逸品です。
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SPECIAL ITEMS
ROLEX
BIG BUBBLE BACK
1950’s/Ref.6098
所謂セミバブルよりも一回りサイズが大きい“ビッグバブル”と呼ばれるモデルです。アンポリッシュでオリジナルの皮ベルト、尾錠、レシートまで残った素晴らしい逸品です。パウダーホワイトダイアルに美しいピンクインデックスが映え渡ります。
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IWC
ROUND MODEL
1930’s
Cal.83を搭載した、サンドイッチダイアルの時計です。
30年代後半に見られる通称“サンドイッチダイアル”は、ベースのダイアルに加えインデックス部分をくり抜いたダイアルを重ねることで、奥行きを感じさせる凝った作りのダイアル構造です。この造りは過去にロンジンやゼニス、ユニバーサル、バセロン等のメーカーで確認していましたが、IWCでは初めて存在を知ったものでした。当時、前衛的でユニークな時計を作るイメージのあった前者のメーカー類と比べ、どちらかと言えば大人しい印象の時計が殆どのIWCでもこの様な時計を作っていたことは驚きです。
また、このダイアルはハイコストな造りから金無垢ケースに入ることが多く、こちらは貴重なステンレスケースに入り、殆ど見る機会のないブラックダイアルであることが更に希少性を高めております。
加えてこの年代はスナップバックが主流の中、こちらはスクリューバック仕様の点も評価できます。ステンレスケース、ブラックダイアル、スクリューバックと希少性を全て備えながら、IWC、中でも知られつくされたメジャーなムーブメントCal.83でこちらの時計が存在したことは、今後ROLEXやOMEGAでもこの様なものが見つかる可能性を感じさせる希望ある発見でした。
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SPECIAL ITEMS
OMEGA
CHRONOGRAPH
1930’s/Ref.CK2048
多くのバリエーションを持つOMEGA 33.3クロノグラフにおいて、高いレアリティーと唯一無二の存在感を放つミリタリーデザインの希少モデルです。
最大の特徴はインデックスを持たない複雑なスケールで埋め尽くされたダイアルと、ベゼルを彫り込み視認性を良くするため塗料で埋めたインデックスにあります。
このモデルは、バリエーションとしてこちらの同軸のツープッシュタイプと、後年には4時位置にリセットボタンが付く通常のツープッシュタイプのケースがあり、ダイアルのカラーバリエーションとしてホワイトカラーも確認されております。
近年復刻モデルもリリースされてはございますが、オリジナルならではの質感、視認性の高いハンド、斜体のOMEGAロゴなど、随所に30年代ならではの雰囲気を感じさせる素晴らしい逸品です。
また、この時計はベゼルの塗料もほぼ欠けることなく、全体的にも3拍子揃った素晴らしい状態を維持しており、まさにアーカイブピースと呼ぶに相応しい一本です。
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SPECIAL ITEMS
TUDOR
OYSTER
1950’s/Ref.7904
Ref.7904、大変ユニークなオイスターのご紹介です。
ロレックス・チュードルを通じて唯一の手巻き式サブマリーナ、Ref.7923と酷似したダイアルデザインを持ったオイスターです。
Ref.7923がリリースされたとされている1950年代中頃、こちらのオイスターの12…から始まるケースシリアルもほぼ同時期にあたり、チュードルサブマリーナ黎明期の片鱗が垣間見えるようなモデルです。
“SUBMARINER”、“PRINCE”の表記が無いだけで、馴染み深いデザインにここまでの違和感を感じさせる独特の文字盤は、先端がドットの貴重な秒針に至るまでオリジナル夜光が維持された、奇跡的な状態を維持しております。
ケースポリッシュもほとんどかかっておらず、オリジナルの+マークのリューズが残り、ムーブメントも大変美しいコンディションです。
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ROLEX
OYSTER PERPETUAL
1950’s/Ref.5018
ボンベイケースのファーストモデル、貴重なステンレスケースのご紹介です。
特徴的なツイストラグが目を引くモデルで、リファレンスとキャリバーの変更を経て、1960年代まで製造され続けた、息の長いデザインでもあります。
直径34mm強のケースに9 3/4のNAを搭載、ローターの厚みがあるため、裏蓋の縁から中央に大きく膨らんだ造形が後のモデルとは異なるディテールです。
ボンベイケースはクロノメーター仕様が基本となる為、9金、14金、18金等の金無垢がほとんどである中、こちらは貴重なステンレススティールです。
時計とほど近い年に製造された、ストレートエンドのリベットブレスがミントコンディションで付属致します。
ダイアルの艶感、ケースのエッジ、ムーブメントの美しさ、そしてブレスレットのコンディションに至るまで、状態の良さと高いオリジナリティを保った時計です。
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SPECIAL ITEMS
ROLEX
EXPLORER
1953/Ref.6350
1953年に製造された、Ref.6350のご紹介です。
エクスプローラ第一世代のクロノメーターモデルであるRef.6350、その中でも最も貴重で人気の高いハニカムダイアルです。
ペンシルハンドに加え、先端にドットを配した秒針もこのモデルに相応しい特徴的なディテールです。
肉厚なベゼル、そしてビッグバブルとも呼ばれるcal.A296を搭載したことにより、裏蓋にもふっくらとした厚みが生まれた重厚感のあるオイスターケースです。
格子状にエンボスされたダイアルは、経年変化によって自然なブラウン化が生じつつ、マットな光沢が保たれ、美しい肌理が底光りするような素晴らしい質感です。雰囲気良く焼けた夜光も、ほぼ欠けることなくパーフェクトに近い状態で維持されております。
ケース全体に過度なポリッシュがかかっておらず、過去の使用によって付いた自然な傷が、時計のモチーフともリンクし、現在に至るまでのストーリーを感じさせます。
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UNIVERSAL
TRI-COMPAX
1960’s/Ref.881101/01
1966年~69年製造のTRI-COMPAX、通称 “Eric Clapton” モデルです。
このツイストラグ、スクリューバック仕様の防水トリコンパックス第二世代には、Ref.881101/01(白ダイアル)、881101/02(黒ダイアル)、881101/03(シャイニーブルー)、881101/04(ターコイズ)のバリエーションがあり、こちらの白ダイアルはEric Claptonが好んで愛用したことが広く知られております。
また、ブレスレットにはスイス製のGay Freres社とアメリカ製のJB Champion社のものがあり、こちらはGay Freres製で、FFにはトリコンパックス用の”UW”のものが付きます。一見ラグをはみ出るようなボリューム感ですが、この貴重なFFこそがメーカー推奨のマッチングです。
経年変化の殆ど無いダイアルは球体状の夜光が完璧な状態で残り、ケースに磨きが無いためバックケースのシリアル、ラグのエッジは非常にシャープな状態です。ブレスは1969年1期製の年式の近いものとなり、ベゼルやムーブなど細部に至るまでトップコンディションとオリジナリティを維持したこの個体は貴重なアーカイブピースです。
ROLEXに”Paul Newman”、UNIVESALに”Eric Clapton” …求められるものや求めるお客様は違えど、共に時代のヒーローから愛されたスポーツテイストのクロノグラフ。そこに加えられた少しのエレガントテイストこそが両者を魅力ある銘品に押し上げているに違いありません。
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SPECIAL ITEMS
UNIVERSAL
COMPUR
1930’s
UNIVERSAL WATCHの2つ目クロノ”COMPUR”、稀少なサンドイッチ、ブラックダイアルです。
1930年代に見られる通称“サンドイッチダイアル”は、金無垢で造られたベースのダイアルに加え、砲弾型のインデックス部分をくり抜いたダイアルを重ねることで、奥行きを感じさせる凝った作りのダイアル構造です。
スリーピースの非防水ケースは18KYG製で、フラットデザインのベゼル、面取り処理されたラグ、スクエア型のプッシュボタンと随所にこの年代の意匠が感じられます。ダイアルは所謂ミラーダイアル(ギルトダイアル)とは違い、艶のあるブラックにロゴやテレメータースケールなどは粒子状の塗料でプリントされており、剥がれやペイントロスなどのない状態です。
シリアルナンバーから1930年代前半頃に製造された個体で、愛好家の方にも馴染みのあるUNIVERSAL GENEVE銘ではなく、同社の初期モデルにのみ見られるUNIVERSAL WATCH銘のオールドピースです。裏蓋の刻印もUWの文字が確認できます。
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SPECIAL ITEMS
UNIVERSAL
CONTAX
1930’s
大変ユニークな機能を持った、クロノグラフのご紹介です。
ユニバーサルの初期クロノグラフはCONTAXとされておりますが、こちらは通常ブランドネームが入る12時下が空欄、CONTAXなどモデル名が入ることの多い12時間計の上にブランドネームが入り、ダイアル上にモデル名の表記は無いものの、製造年代からCONTAXと呼称致します。
このモデルの最も特筆すべき点は、クロノグラフを作動させ、リューズを引き出し操作すると、時針と連動して12時間計の針も動くという機能にあり、画像2枚目・3枚目が操作前後の様子です。
また4枚目・5枚目は、リューズ作動時のムーブメントの文字盤側の様子で、筒車と12時間計の歯車を連動させる中間しゃの動きがお分かり頂けるでしょうか。
どういった経緯で、どのような用途に開発されたかは不明ですが、クロノグラフメーカーとして名高いユニバーサルの技術力を感じさせる、貴重なクロノグラフです。
ムーブメントの個性に負けず劣らず、垂直なブレゲ数字を使用したミラーダイアルの美しさ、シャープなステップベゼルの武骨さなど、時代の空気を感じさせる素晴らしいディテールも魅力的です。
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OMEGA
MARINE
1930’s
OMEGA初の角型防水時計”MARINE”、初見のブラックミラーダイアルです。
ダブルケースをクリップ止めすることで、内側ケースへの浸水を防いだ試行錯誤の結果生み出された構造で、ケースの留め方にロングクリップとショートクリップのバリエーションを持ちます。硬いステンレス素材”STAYBRITE”の表記と共にパテントを取った国々の刻印が入り、精巧な造りはハイコストで特別なケースであったことが伺えます。
1940年代に入り技術の進歩と共に様々な防水ケースが開発され、ハイコストで利便性に欠けるこのモデルの生産は短命に終わります。ダイアルバリエーションとしては、初期はOMEGAロゴが斜体のデザイン、夜光やプリントインデックスなど複数存在しますが、いずれもホワイト系に限るダイアルで、二重ケースの小振りな時計故に、視認性の高いホワイトダイアルを組み込んだものと思われます。
こちらの艶のあるブラックダイアルはロゴとミニッツレール全てが下地出しのギルト仕様、濃く焼けた当時の夜光はラジウム素材です。
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TUDOR
SUBMARINER
1959/Ref.7924
Ref.7924、8mm径のビッグクラウン、サブマリーナです。
ロレックス・チュードルを通じて唯一の手巻き式サブマリーナ、Ref.7923 の後継モデルとして登場したRef.7924は1958年前後の僅かな1年~2年間の製造です。ROLEXでの同年代はRef.5510がこのリューズを備えるサブとなり、1959年にはそれぞれROLEX…Ref.5512、TUDOR…Ref.7928の登場によりその後のガード付きサブマリーナへと移行します。
50年代末期に僅かに製造された貴重なビッグロゴのリベットブレスが付き、製造年は時計と同様の1959年、FFは65番です。ブレスもケース同様のエイジング感で、この姿から50年代当時よりこのブレスとの組み合わせであった事が容易に想像できます。
金色の長針はサークルラインまでの長さがあり、秒針ドットは大きいものです。ベゼルベースは自然な雰囲気で真鍮の地が出て、ベゼルインサートはレッドトップのオリジナルです。全体の風貌から風防に付く小キズすらオリジナリティーを感じてしまう雰囲気を持っています。
ムーブメントには、コパカラーのメッキからシルバーメッキに変わった初期の頃と推測されるCal.390を搭載しております。
現存数の限られるレアモデルであることは勿論ですが、この様なナチュラルな状態である事がアーカイブピースとしてより相応しいと感じる時計です。
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ROLEX
OYSTER
1940’s/Ref.3980
1940年代初期の貴重なセクターダイアル、ボーイズ オイスターです。
一般的に1940年代初期から徐々にダイアルに王冠マークが入りだしますが、1942年頃に製造されたこちらの時計は王冠マークが入らないクラシックなダイアルです。
ROLEXとOYSTERの間に-が入る珍しいダイアルは、30年代に見られる厚みのある粒状の塗料を使い、艶感を感じながらも後年の所謂”ミラーダイアル”とは違った 漆黒の質感を放ちます。デザイン、コンディション共に、数あるセクター系のダイアルの中でも特に希少な一本です。
インデックス夜光類も欠けることなく当時の姿で残り、消えていることも多い粒金のレター類もしっかりと当時の厚みを保つ貴重な状態です。
ケースはサイドに丸みのない形状の30㎜径オイスターケースを採用、バックケースに当時の鉛パッキンが残り、面取りがシャープなベゼルが精悍なダイアルデザインの魅力を更に引き立てております。
ブレスレットはGay Freres社製の3連エクステンションタイプです。
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SPECIAL ITEMS
ROLEX
DATEJUST
1950’s/Ref.6605
1957年に製造された18金無垢デイトジャスト、Ref.6605です。
裏蓋には当時のシールが残り、ラグのヘアラインもオリジナルのものが綺麗に残るノンポリッシュコンディションです。このコンディションだからこそ確認出来るラグ面取りやフルーテッドベゼルのシャープな刻みは一見の価値がございます。
また、バネ棒の取り外しで付いたと思われる極わずかな傷がラグ裏にありますが、ブレスが当たった跡が全く見られませんので、この時計が当時より革ベルトで販売された事が分かります。
ダイアルはパウダーホワイトベースで、特筆すべきはインデックスの夜光が全て球体状の形で残り、尚且つラジウムならではの濃いオレンジ系の色味に満遍なく変色している点です。極わずかな夜光焼け以外、ダイアル全体に美しい質感を保ち、プラスマークのリューズ、雰囲気の良い赤黒カレンダーが付きます。
Cal.1030ベースCal.1065を搭載、バタフライローター、チラネジ天府、ミーンタイムスクリューによる微調整機構を備えます。
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VACHERON&CONSTANTIN
CALATRAVA STYLE
1930’s
1930年代中期に製造されたブラックダイアルが精悍なカラトラバモデルです。
年代を問わず、バセロンのブラックダイアルはパテック以上に見つけにくい存在で、その中でも生産数の少ない1930年代中期、コンディションは未使用に限りなく近いスーパーミントコンディションですので、今後入荷の可能性の極めて少ない素晴らしい一本です。
フラットベゼルを備えるカラトラバシェイプのケースは完成された美しさを誇り、ヘアラインはノンポリッシュならではの素晴らしい質感です。薄型のオリジナルリューズ、バセロンならではの厚みの薄い長短針等、各所にフルオリジナルコンディションをキープしております。
また、ダイアルにはフラットトップのインデックス同様の厚円錐状のミニッツの刻みアプライドで取り付けており、ハイコストな造り込みが随所に伺えます。
ジャガールクルトベースのムーブメントをバセロンがモディファイしたハイグレードな機械を搭載、30’sならではのオリジナル尾錠を備えた希有な逸品です。
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SPECIAL ITEMS
LONGINES
LEGEND DIVER
1966/Ref.7494-2
ロンジンのレジェンドダイバー、こちらは近年”ヘリテージコレクション”として復刻されたモデルのオリジナルピースです。
このモデルはRef.7042の前期型とRef.7494があり、こちらは後期型の比較的多く見かけるモデルですが、ダイアル表面に夜光焼けが出ているものが殆どの中、また大型のダイバーモデルという事もあり、この様な状態で残っているケースはございません。まるで復刻モデルと錯覚してしまうような素晴らしいトータルコンディションがアーカイブ掲載に相応しいと感じさせる一本です。
艶のあるブラックミラーダイアル、Ervin Piquerez社のコンプレッサーケースの流れるようなケースラインが美しく、インデックス・針・インナーベゼルのトライアングル部分に使用された夜光も欠落することなくパーフェクトな状態で残ります。2つのリューズはともに当時のダイバー用の汎用品で、バックケースにはダイバーの形をしたエンブレムが付く特徴的な時計です。
ムーブメントは初期レジェンドダイバー搭載の19ASから引き継がれたCal.290、こちらは5.5振動、24石にバージョンアップされたハイスペックムーブです。
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LANGE
LANGE GLASHUTTE
1940’s
今も昔も雲上ブランドの一つとして名を馳せながら、ヴィンテージ時計の世界でほぼ見る機会のないLANGEネームの貴重な腕時計です。
LANGE GLASHUTTE表記はA.LANGE&SOHNEのディフュージョンブランド的な位置づけにあたり、金無垢ケースの多くは14金素材を使用します。
このブランド自体が希少で、 ポケットウォッチ等では稀に見る機会もございますが、腕時計でブラックミラーダイアルは極めて珍しいものと思われ、弊社においては初めての取り扱いでした。
デザインはオールアラビア数字を用いた1930年代~40年代の意匠を感じるシンプルなものですが、ケースデザインと調和する丸みを持たせたバトンハンドを合わせることでエレガントな雰囲気を感じさせます。
ケースはラグに面取りが施され、ベゼルはフラットのステップベゼル、金錆による変色はございますが、ミントコンディションならではの美しいオリジナルシェイプをそのまま残しております。
ムーブメントにはALTAS8を搭載します。
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VACHERON&CONSTANTIN
CHRONOMETRE ROYAL
1950’s/Ref.4838
バセロンを代表する高級機、”CHRONOMETRE ROYAL”のフルセットです。
このモデルが如何にハイグレードであったか知りえる豪華な付属品が付き、歩度照明、冊子、ボックスの全てがモデル名入りの専用仕様です。また、ボックスと革ベルトがステッチも含め同素材で誂えられ、どちらかに合わせてオーダーメイドしていたことが分かります。
ベルトに関しては付属品と共に保管しておいたものと思われ、時計本体にはわりとしっかりとした使用感がございますが、磨きやあらゆる手の加えられた形跡の無いアンタッチコンディションが魅力です。金錆が全体に出たケースに曇ったオリジナル風防が当時の空気感をそのまま感じさせます。
ダイアルにクロノメーター表記は入らずにバックケースに刻印で刻まれ、このシャープな刻印からもオリジナルの素晴らしさを認識できます。ムーブメントに太いハックレバーが付き、ジュネーブシールと6姿勢調整が入るセンターセコンド仕様です。
バセロンらしいシンメトリーデザインのシンプルなダイアルデザインは、象嵌レターと厚いクリアコート仕上げが施され、インデックスと針に高級感を感じます。
当時のオーナーのもとから70年の時を経てタイムスリップしてきたような素晴らしいアーカイブピースです。
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ROLEX
SUBMARINER
1954/Ref.6205
Ref.6204、Ref.6200と並びサブマリーナの最初期モデルの一つであるRef.6205です。
1954年から約1年間のみの製造と言われている稀少なモデルで、リューズガードがないケース、0から15まで分刻みのないベゼルインサート、サークル付きのミラーダイアルにはメルセデスハンドではなくペンシル型の長短針と小さめのロリポップを先端に配した秒針が付いたアーリーサブにしか見られないディテールとなります。
SUBMARINER表記のないダイアルは当初のブラックからややブラウンチェンジし、きれいなブラックとはまた異なったヴィンテージらしい表情となっております。ケースはエッジをしっかりと残した素晴らしい状態で、裏蓋のSTAINLESS STEELの刻印もクリスプです。ムーブメントにはビッグバブル用のA260を搭載しています。
6205はいくつかのバリエーションがありますが、本品はレアなディテールであることに加え、それらのパーツがオリジナルで素晴らしい状態であることは正にアーカイブに相応しいレアピースと言えるでしょう。
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SPECIAL ITEMS
VACHERON&CONSTANTIN
ROUND MODEL
1940’s
ファンシーラグが美しいバセロンのラウンドモデルの未使用品です。
すべて販売当時の完全な未使用状態を維持している点に価値のある時計です。手の込んだラグの形状、ダイアルの作り、リューズや針などのディテールに至るまで、流石の美しさを感じる逸品です。
ファンシーラグに合わせてベゼルなどは曲線を活かした鏡面仕上げが施され、唯一バックケースのフラット部分のみにメリハリを感じるヘアライン仕上げが入ります。
ロゴや細かいミニッツトラックが全てエナメルのダイアルは、外周を落とした作りと相まって立体感が感じられ、インデックスと長短針は金無垢素材、リューズの色味もしっかりとマッチした美しいピンクカラーで統一されております。
ムーブメントはジャガールクルトベースに仕上げや緩急針、ガンギ周りに大幅なチューニングが施された、バセロンらしい手の込んだ作り込みが伺えます。
オリジナルのクロコダイルベルト、珍しい刻印の尾錠がついております。
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SPECIAL ITEMS
BREITLING
NAVITIMER
1953/Ref.806
バルジュー72を搭載したナビタイマー1stモデル、ミントコンディションです。
現在まで受け継がれるブライトリングのマスターピース”NAVITIMER”は1952年にリリースされ、スタートからヴィーナス178を搭載しますが、1953年前後の僅かな期間、小ロットでバルジュー72搭載機が製造されました。
ヴィーナス搭載のモデルとの違いの一つがリューズからのプッシャーまでの距離で、2時プッシャーと4時プッシャーがアシンメトリー配置になる点を見る事でバルジュームーブメント搭載であることが分かります。また、ヴィーナス178搭載機のバックケースに入るRef”806″の刻印が多くの場合入らない点も特徴です。
針はヴィーナス搭載モデルと異なる独特のブラスト仕上げが施された鉄針で、こちらもオリジナリティーの高い貴重な状態で残っています。
このバルジュー72搭載機自体が大変貴重なものですが、加えて磨きの無いケースとパーフェクトなダイアルコンディション、リューズ、プッシャー、夜光類に至っても当時の厚みをそのまま残しております。
古いバネ棒に当時そのままの空気感を感じさせるテジュー素材のベルトが綺麗な状態で付いておりましたので、こちらをそのままお付けして販売しました。
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SPECIAL ITEMS
ROLEX
OYSTER PERPETUAL
1951/Ref.6075
DATE JUST表記が入る直前の貴重なビックバブルバックです。
ケースシリアルから1951年の製造で、年式の同じブレスが付く、カレンダー付き自動巻きファーストムーブメントを備える逸品です。
ダイアルはブラックミラー、濃く経年した夜光が針とインデックスに残り、スーパーオイスタークラウン、カレンダーは全て赤表記です。この年代ならではの細かい刻みのベゼル、金無垢ケースの裏蓋タップの刻みもオリジナルエッジの美しさは見事で、金錆の出たボリューム感のあるケースシェイプは唯一無二の存在感を醸し出しております。
また、ブレスレット造り込みが素晴らしく、オリジナルの形状やバックル王冠マークなど、全て当時のオリジナルコンディションを確認できる貴重な状態です。
現代まで続くROLEXを代表するシリーズ”DATE JUST”において、最初期モデル、ブラックダイアルとブレスの希少性はもちろん、コンディションとオリジナリティーの高さからトップクラスの逸品に違いありません。
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SPECIAL ITEMS
ROLEX
KEW A TEST SAMPLE
1949/Ref.5056
貴重な”KEW A”テストサンプルウォッチです。
40年代にキューテストにて精度検定に用いた時計で、ダイアルに”KEW A CERTIFICATE”、ムーブメントには”KEW A TESTED” とテスト時に用いる固有番号”4255″が入り、このモデル用に作られたバイカラーの特殊ムーブメントを備えます。
また、この様なスペシャルピースでは来歴(オリジナリティー)を証明できることでより価値を高めますが、この時計にも1949年のテスト結果コピー(原本はKEWに保存)が2枚付属します。
初めての取り扱ったモデルでしたが、製造数と現存数を考えると今後の扱いも難しいと思われるスペシャルピースです。
*以下、このモデルを解説した資料を和訳したものを参考としてお付けします。
このモデルはキュー天文台のクロノメーターテストを行うために140本余り製造された。
殆どの物がRef.5056ボーイズサイズ“OYSTER SPEEDKING”とダイアル表記されたモデルで、ハンドメイドの天真,歯車、受けを使用した機械を搭載している。
殆どの個体が事実上Aランクを取得し、その中の16本が特に優秀な記録を出した。その証明書には日差0.5秒と評されているものまである。
ムーブに関しては通常の10-1/2をベースに720のパーツを部分的に使用した珍しい仕様になっており、ローズゴールドカラーのプレートにテンプ受けのみSSという2カラー構成になっているのが特徴。
緩急ネジ2つに対して両サイドに3つずつ予備の穴が設けられている。
これらの全ての個体の時間調整はROLEXの最も優れた職人として知られるJean Matile氏の手によるものである。
時計は4本を1グループとして2週間おきにキューテストの為送られ、平均50%の確率で合格したが、不合格の物の殆どの理由はスイスーイギリス間の輸送中にデリケートな天真の位置がずれてしまった為である。
そういった個体は本国で再度調整後、キューテストの為再送→不調→再度調整→キュー天文台へ再送を繰り返した末、136本が証明書を取得、うち16本が特に優秀な記録を出し、9本は取得できなかったが、これは1951年頃にキュー天文台がテストを止めてしまった為、断念せざるを得ない状況だったと思われる。
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SPECIAL ITEMS
ROLEX
OYSTER PERPETUAL
1950’s/Ref.6515
希少性の高いギョウシェベゼルのレディース オイスターモデルです。
プロトタイプともいうべき大変珍しいケースデザインが特徴のオイスターパーペチュアルで、ベネズエラの高級宝飾店であるSERPICO Y LAINO社の銘が入るダブルネームモデルとなります。
1950年代を代表するギョウシェダイアルを採用した時計ですが、18K素材のケースはダイアルと同様の立体的な彫りを加えたベゼルが最大の特徴です。幅広に設けたベゼルには面取りを加えた格子模様が三重に施されており、過度な仕上げを経ていないケースコンディションの為、立体的なベゼルの意匠をはじめ本来のシェイプが保たれております。
アイボリーカラーの文字盤には、金無垢素材のシャープなシルエットの剣針とクサビインデックスが使用されており、夜光塗料が使われていない仕様という事もあり、針やインデックスの鋭角的な輪郭線がより一層際立ちます。
ムーブメントはバブルバックの後継機で1953年以降数年間のみ製造されたCal.1120を搭載しております。
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ETERNA
BABY CHRONOGRAPH
1940’s
世界最小クロノグラフムーブメントの一つ”バルジュー69”を搭載した未使用品です。
1930年代に始まる技術力を競う流れから、クロノグラフを自社に持つメーカーは耐久性を維持しながらのムーブメント小型化に挑み、23.7mm(10 1/2 型)の限界サイスにバルジュー、ジュネーブスポーツ、ユニバーサルジュネーブの3社が到達します(細かくはユニバーサルジュネーブが23.3mmと僅かながら最小)。
この3機種を搭載するクロノグラフが通称”BABY CHRONOGRAPH”と呼ばれ、当時サイズダウンの特徴をアピールすべくより小さく見えるスナップバックケースが主流となり、若干ボリューム感が出てしまう防水ケースは極端に少ない生産に留まりました。
また、全てのパーツが小さく設計された為調整も等も難しく、ミントコンディションレベルのムーブメントの現存数も限られます。
現在においても最小となる手巻き式クロノグラフを搭載した、ケース径29mmの小さな未使用品は、時計史においても貴重な一本です。
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SPECIAL ITEMS
Tissot
CHRONOGRAPH
1940’s
1930年代、もしくは40年代製造の15TL搭載の未使用品です。
オリジナルバネ棒が残り、アンポリッシュで傷の無い素晴らしいケースコンディションの逸品で、ラグの面取りが美しく、画像にはございませんがケース番号がスタンプされた紙タグがセットで入荷しました。
ダイアルはブラックのギルトダイアルで、所謂マルチカラーと言われる、ピンク、ゴールド、シルバーの3色の下地を出した造りとなります。加えてホワイトのエナメルを外周に施し、その上から緑色のプリントでタキメーターを描く、ハイコストで豪華な仕様になります。
このマルチカラーでエナメル仕上げされたダイアルは同年代のOMEGAやLEMANIAでも見られますが、全てのディテールが一つのダイアルに入ることは珍しく、またエナメルの多くは乾燥による割れ等が見られ、今回の様なパーフェクトな状態はさらに稀少です。
LEMANIA社製、15Ligne=33.3mmのクロノグラフムーブメントを搭載。幾つか仕上げございますが、こちら梨地の粒金仕上げが入る仕様です。
限られた生産背景ながら、マーケットには比較的存在するLEMANIA・OMEGA・TISSOTの15TL搭載クロノグラフですが、未使用状態、且つ素晴らしい造りとデザインのブラックダイアルは今後も見つかる可能性の低いスペシャルピースです。
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SPECIAL ITEMS
LONGINES
CHRONOGRAPH
1947/Ref.5415
13ZN搭載の防水ケース、貴重なブラックダイアルです。
オープナー口に耳が付くこのスナップ防水ケースは、30CH最初期にも見られる共有ケースで、13ZN搭載モデルとしては最終期にあたる防水ケースになります。
このケースを使用した30CH搭載のブラックダイアルは確認したことはありませんが、13ZN搭載においてもこのケースとブラックダイアルの組み合わせは珍しいです。
ダイアルはシンプルなデザインながらブラックのギルトダイアルで、インデックス、針共に夜光がオリジナルの状態で残っており、特徴的なレジスター針もオリジナルの状態で残っております。
ケースは全体に殆ど磨きの入らないナチュラルな状態を保ち、プッシャー、リューズの状態も良く、ソリッドな状態を残したベゼルのステップ面も魅力です。
粒金仕上げの13ZNはフライバック機能を備えます。
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ROLEX
DATO COMPAX
1940’s/Ref.4768
1940年代後半に製造された、DATO COMPAX “Jean Claude Killy” のノンオイスターモデルです。
ROLEXのカレンダークロノシリーズであるダトコンパックス(キリー)はRef.4767、4768、5036、6036、6236などいくつかのバリエーションがあり、この4768のみがノンオイスターで他は全てオイスターケースが採用されています。4768はYG、YGコンビ、PG、PGコンビとこのSSが確認されており、素材に関わらず流通量の少ないレアアイテムです。
ムーブメントにはオイスターケースのキリー同様にValjoux72Cを搭載し、ROLEXではトリプルカレンダー機能を備えた唯一のクロノグラフです。
ノンオイスターのこのモデルは頑強なオイスターケースとは異なり、八の字にレイアウトされたドロップ型のラグが非常にエレガントな印象で、パウダーホワイトのダイアルは、アラビア数字とスクエアの掘り込みインデックス、先に向かって太くデザインされたネクタイ型の針の組み合わせた秀逸なデザインです。針はデイトを示すブルースチール製の三角針を除き全てゴールドカラーです。12のインデックス下に月と曜日を示す窓が設けられ、その間に細長いデザインのコロネットが確認出来ます。
ノンオイスターの非防水ケースにも関わらず、目立つ焼けや変色、キズなどのない素晴らしい保存状態を維持し、ケースシェイプ、ラグの面取り、裏蓋の刻印まで素晴らしい状態です。
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BREITLING
CHRONOMAT 1st
1940’s/Ref.769
クロノマット1stモデルの最初期で、未使用、もしくはスーパーミントコンディションの一本です。
ケースシリアルから40年代でも前期の製造、クロノマットの中でも最初期のシリアル番号を持つ個体となり、バックケースに769のRef番号とムーブメントに銘が入る前のプロトタイプとも捉えられる初期個体です。
過去に数本このパターンを確認しておりいずれも近いケースシリアルでしたが、この様な状態での確認は初めてです。
ダイアルは艶感のある仕上げが入り、外周をメタル調のシルバーカラーに、回転ベゼル部分をホワイトに変えたスリートーン仕様です。ブルースチール針に積算針は赤いペイント針の組合せです。
ケースはアンタッチのオリジナルコンディションで、刻みのしっかりとしたオリジナルリューズが付きます。
ムーブメントは初期ヴィーナス175を搭載します。
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MOVADO
CHRONOGRAPH
1940’s
紙タグまで付いたミントコンディションのモバードクロノです。
ブラックミラーダイアルは凝縮感のある複雑なレターが下地出しで配され、ブランド銘のみプリントです。外周はタキメーター、内周はスネイル表記です。30分積算計の針は、この時代にモバード社がよく採用していた特徴のあるデザインです。
ムーヴメントはモバードを代表する自社キャリバー90が搭載され、一般的なクロノグラフと違い、4時位置のボタンでスタート、ストップを行い、2時位置のボタンでリセットを行います。
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VACHERON&CONSTANTIN
CHRONOGRAPH
1940’s
大変希少なステンレス製のクロノグラフです。金無垢素材のバセロンクロノは定期的に入荷致しますが、ステンレス製となると入荷する事のないレアピースです。パテックなども同じように金無垢で造られた物の方が多く、当時の定価は当然金無垢の方が高価でしたが、ヴィンテージ時計のマーケット(パテックやバセロンなどの一部のブランド)では、希少性の観点からステンレス製の方が高価になる事があります。
ミドルケースはバセロンらしいティアドロップラグが印象的で、線の細いローマ数字が品格を高めております。クロノ積算計は全てブルースチールに焼き入れされており、センターセコンドの”尾”の部分が他ブランドに比べて長いのも特徴の一つです。
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ROLEX
BUBBLE BACK
1940’s/Ref.3869
レディースサイズのバブルバックとしては初期型のRef.3869 で、これまで当社にてお取り扱いした同リファレンスは過去に数点しかない大変希少な型番となります。 ダイアルやケースだけではなく、針・リューズ・ブレスレットと言った後年に交換されやすいパーツに至るまで年代の合致したものが残っており、オリジナル性の高い素晴らしいコンディションを維持したスペシャルピースです。
シルバー塗装にピンクメッキ系のインデックスというダイアルの色合わせや、偶数がアラビア数字、奇数がダイヤ型という古いスタイルのダイアルデザインも魅力で、当店で取り扱いするレディース バブルバックでは初めての取り扱いとなるダイアルです。
またロレックス純正のリベットブレスがそのまま残る点もこちらの時計のお勧めポイントです。エクステンションタイプのリベットブレスは、フラッシュフィットの無いストレート管、そしてバックル外側には王冠のエンボスが入らないといった、時計と年代の合致した希少なものが良好なコンディションで残っております。外装だけではなくムーブメントに関しても良好な状態で、精度・持続時間共に安定しております。更にこちらにはこれまであまり見たことのない形状のロレックス純正シェル型BOXも付属しております。