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About Antique Watch

アンティークウォッチは一点ものであるため人と違う時計、いわば自分だけの時計です。

1900年代初頭から1960年代(一部1970年代)までの機械式時計は世代を超えて使える耐久性に優れたものが多いため、数十年を経過した今でもごく普通に使うことができます。

アンティークウォッチは電池式時計とは全く異なります。月差0~1秒の電池式時計に対してアンティークウォッチの多くは日差で数秒~数十秒の誤差が生じます。また、古いダイバーズウォッチでも日常生活防水程度としてお使いいただく必要があるため、クオーツ同様の精度や高い防水性を求める方にはアンティークウォッチをあまりお勧めしておりません。

しかし、それを考慮してもアンティークウォッチを好む理由があります。”いい時計”=”長く使える時計”と考えた場合、若干の誤差や高い防水性を備えなくとも、長い時を経て生まれた”味”や手間をかけて作られた時計ゆえの”質感”は現代の時計を上回るに充分な魅力です。使い方さえご理解いただければ、何不自由なくお気に入りの時計を身につけ楽しい時間を過ごすことができます。

HISTORY

~20’s【黎明期】

~20’s【黎明期】

それまで主流であった懐中時計から腕時計への変遷期。
ケース素材は金や銀製のものがほとんどで、陶製のダイアルやブレゲ針・インデックス、ヒンジ式のケースなど懐中時計のデザインを踏襲したものが多く、ケースに施されたエングレーヴィングの装飾も象徴的です。‘アンティークウォッチ’の原点であり、雰囲気が最も色濃く感じられる年代です

30’s~40’s【成長期】

30’s~40’s【成長期】

アールデコ様式の影響を色濃く受けた直線と曲線から成る幾何学的な意匠や、象嵌・下地出しなど手の込んだ技法が多く用いられるのもこの時代です。
40年代までは耐震装置がないものや、磁気の影響を受けやすいといった特性がある一方、様々なメーカーがクロノグラフや自動巻きの開発に凌ぎを削りました。1931年ROLEXが全回転片巻上げムーブメントの開発に成功するなど革新的な技術の進歩も見られます。

50’s【成熟期】

50’s【成熟期】

各メーカーが高精度の機械を開発しクロノメーター規格のモデルが多く輩出されます。
磁気帯びしにくい素材のひげゼンマイや、耐震装置を搭載するなど様々な改良がおこなわれ、また秒針はそれまで主流であったスモールセコンドからセンターセコンドへと移り変わります。
ギョウシェやハニカムのテクスチャーを施したダイアルが多く見られるようになると共に、インデックスのデザインはそれまでの数字からクサビへ、また夜光やプリントではなくアプライドが主流となります。
ムーブメントのクオリティと比例して、モダンなデザインが華開く年代です。

60’s~70’s【完成期】

60’s~70’s【完成期】

50年代の特徴的なダイアルデザインは、60年代になってもその形を残しつつ、一方でムーブメントはより信頼性と生産性の高さを伴った完成期を迎えます。この頃にはクロノグラフの機能性や、スポーツモデルと呼ばれる防水性の高い時計も幅広く認知され、各メーカーのケースやブレスレットへのこだわりにも違いが生まれてきました。
60年代中頃からはバータイプの針やインデックスを用いた視認性の高いデザインに移行、ロレックスやオメガの定番的なリファレンスもこの頃に本格的に確立され、70年代へと受け継がれていきます。

70’s~80’s【ネオヴィンテージ】

70’s~80’s【ネオヴィンテージ】

70年代にはムーブメントが安定して供給され、シンプルで画一的なデザインが主流となります。しかし、現代のマーケットでは文字盤などのディテールの僅かな違いにも目を向けられるようになり、実用的な側面と共に再評価されています。
また、同時に宇宙や近未来に着想を得て、流線形のケースにカラーダイアルが組み合わせられたポップなデザインも流行します。
クオーツショックを経て、一部ブランドやモデルの淘汰もありましたが、往年のモデルは80年代に至ってもほぼ仕様を変えることなく生産され続けています。

1969年のクオーツショックにより一部メーカーを除き、機械式時計は衰退していきました。

機械式時計の空洞化した数十年を経て近年また復活してきておりますが、一部メーカーに見られる手間のかかった高級時計は数百万単位の金額になり、機械式でも量産型の時計が多いのが現状です。レディースに至ってはほとんどが機械式時計ではなくクオーツ時計です。

高い時計=いい時計ではありません。長く使える時計=いい時計だと我々は考えます。

もちろん、クオーツ時計でも長く使えればいい時計なのかもしれません。しかし、クオーツ時計の多くはオーバーホールせずに機械自体を交換するという修理が一般的です。メーカーが10年後20年後もその機械の製造を続けていて、修理を受け付ければ問題ありませんが、どうでしょうか。メーカーで修理できなくなったクオーツ時計のほとんどは直すことができません。もちろん、機械式時計でも同じことがいえます。いずれメーカーで修理ができなくなりますが、その時計が持っている素材の丈夫さや作りによっては直すことができるのです。そのことを踏まえて考えた場合、やはり長く使うためには耐久性が必要なのです。

とはいえ、絶対に壊れず、絶対に直すことができるわけではありません。アンティークウォッチは機械ですから、購入時の状態とアフターケアが非常に大事です。

これらアンティークウォッチの魅力を多くの皆様と共感できれば幸いです。
先人が現代を生きる我々に残してくれた宝物を末永く継承したいと思います。