1940年代に製造されたドイツ空軍偵察機が使用したパイロットウォッチが未使用と言えるミントコンディション状態で入荷致しました。

風防に小傷がございますのでミントとしておりますが、オリジナルの革ベルトに使用感もなく、実際には未使用品の状態と言えます。

ケースサイズが55ｍｍと大きく、飛行服の上から装着するように設計され、さらに視認性をよくするために作られた軍用時計です。型番は「FL23883」で、当時、IWC、ランゲ＆ゾーネ、ラコ、ウェンペ等が製造し、ドイツ空軍に納入しています。全体にニッケルメッキの特殊塗装で仕上げられたケースには、キズや打跡など無く非常に綺麗な状態です。また、納入時と思われるスタンプが残るのも非常に珍しいものです

マット調のブラックダイアルにダメージは無く、インデックスと長短針の夜光塗料も崩れや変色などなく綺麗な状態で維持された個体です。風防に極僅かな小傷がございますが、自然な一体感のあるコンディションです。

当時としては珍しいハック機能付きのムーブメントはUNITAS製の19リーニュを搭載。受け全体にジュネーブストライプの仕上げが入り、ガンギ受け、角穴車、丸穴車にも手の込んだ仕上げを施します。秒カナ抑えにも受け設けて、緩急針にはスワンネック、20石を使用したハイグレードなムーブメントです。こちらは過去に手の入った形跡の無い状態です。

メーカーと状態を考えますと今後の入荷は難しい時計です。貴重なオリジナルの革ベルトが付き、コレクションとしても価値のある個体となります。