1980年代に製造されたカルティエ Tonneau(トノー)モデルのご紹介です。

1900年代初頭にリリースされた歴史的なモデルの1つであるトノーはフランス語で「樽」を意味するそのモデル名の通り、中央部がふっくらと楕円を描いた縦長のフォルムが特徴的です。シンメトリーのウェービーなギョウシェの仕上げが全体に施されたホワイトダイアルは、美しく経年し柔らかなオフホワイトの落ち着いた印象がございます。綺麗に維持された細やかなギョウシェの繊細なラインにはジュエラーならではの意匠を感じ取れます。ブルースチールの長短針においても上質な艶を残しており、青石のカボションリューズとの美しい統一感が華やかです。ケースに沿って伸びたブラック塗料によるローマンインデックス、CARTIERとPARISの表記も艶やかな塗料が維持され状態のよさがよくわかります。

縦径32mmのワイドなケースですが、手首に沿うようにラウンドしたシルエットは風防まで優美な曲線を描き、手首に付けた際に違和感なく馴染み気品溢れる美しさがございます。ケースには自然な小キズこそあるものの、磨きは最小限に留めております。全体の仕上げもしっかりと残り、背面に配された刻印もホールマークまで明確に確認することができます。

こちらにはオリジナルのGF尾錠が付属し、そちらに合わせて革ベルトはケアーズオリジナルクロコダイル 竹斑で作成したダークブラウンをコーディネートしております。ケースに対してすっきりとした10mm幅のベルトサイズがエレガントなテイストをより一層高めております。