1960年代最終期に製造された希少なカルティエ ベニュワールモデルが素晴らしい状態で入荷致しました。

ベニュワールモデルの起源は大変古く、1912年にまで遡ります。フランス語で”浴槽”を意味する名前は柔和なベゼルラインの楕円型ケースから名付けられたと言われております。現行モデルにおいては近年リニューアルされ、カラーダイアルや他のモデルと異なるブレスタイプが存在し、カルティエの中でも人気の高いモデルです。

今回入荷したものは、ジャガールクルト製ムーブをベースとした機械が搭載された1969年頃に製造された一点です。73年以降に製造される同モデルとは異なる一重ベゼルが特徴的で、ふっくらとしたフォルムが際立ちます。パリのメゾンにて製造されており、PARISダイアル、ケース中枠内と裏蓋にはフランス製刻印が刻まれております。また、ケース・ムーブ・バックルに至るまで年代の整合性も取れており、高いオリジナル性を留めております。

ダイアルはラッカー塗装ではなくホワイトマットの質感で、淡いエイジングが全体を覆っております。ダイアルキワの数か所に薄キズやペイント剥がれが若干ございますが、これだけ状態の良い60年代製のカルティエはなかなか目にすることのないハイレベルな状態です。またケースやバックルも良好なコンディションです。

ここ数年は男性もベニュワールを着用することが増えております。こちらの個体はサイズ感もあり、ベルト幅が12㎜ストレートとなりますので、女性に限らず大きさのあるベニュワールをお探しの方には大変お勧めです。

こちらにはカルティエ製サイドクロコ ブラックの革ベルトが付いております。革ベルトも比較的綺麗な状態です。現状のベルトでサイズが合わない場合は、ご使用になる方の手首サイズに合わせて、当社にてオーダー作成したものに差し替え致します。